雲のむこう、約束の場所 感想03

雲のむこう、約束の場所」は、見終わって何時間かたち、涙も乾いて冷静になると、……アレ……? と疑問に思う部分、しかも物語の根幹に関わる部分にさえそうした部分が散見されるのですが(^^)、それは映画が強い力を持っていることの証明に他なりません。見ている最中に観客によけいなことを考えさせない、それのなんと難しいことか。
自作機の飛行シーン、および空中戦の描写から察するに、監督はメカに対して、いわゆるマニアとはかなりちがう見方をするんだな、というのがよくわかります。映像的記憶力に長けているのみならず、着眼点からしてちがいます。仮にひとと同じドキュメンタリー映像を見たとして、ひとの何倍もの情報を受けとり、なおかつ効率よく処理でき、そしてさらに効果的に表現できる監督の能力を思い知らされます。あっ、また涙が……。つづきます。