ゴヤ大賞2006

去年は書かずじまいだったけど、今年は思い出したのでやってみました、ベストのリスト「ゴヤ大賞」。前にも書いたと思いますが、スペインに「ゴヤ賞」というのがあるので少しタイトルを変えています。「2006年中にアベタケコミが観賞した作品、番組、製品」から選ぶ、ということで旧作、新作の区別はつけていません。
1. ロマのフ比嘉監督「CATBLUE:DYNAMITE」(1/21まで無料配信)http://anime.goo.ne.jp/special/cat/
2. 細田守監督「時をかける少女
3. サン電子TalkMaster II」(ラジオ受信・録音機&MP3プレイヤー)
4. 片渕須直監督「BLACK LAGOON」(TVアニメ版。東京MXTVその他)
5. 奥華子「ガーネット」(細田守監督『時をかける少女』テーマ曲・ポニーキャニオン
6. 押井守原案・脚本「ケルベロス 鋼鉄の猟犬」(文化放送木曜日深夜)http://www.kerberos-saga.jp/
7. 手嶌葵「テルーの唄」(映画『ゲド戦記』挿入歌・ヤマハミュージックコミュニケーションズ
8. 「プリズン・ブレイク」(海外ドラマ。日本テレビ・毎週木曜深夜放送)
9. 池上永一シャングリ・ラ」(角川書店
10. 石原立也監督「涼宮ハルヒの憂鬱」(TVアニメ版。MXTVほか)SOS団サイト→http://www.haruhi.tv/  ちゃんとした公式サイト→http://www.haruhi.tv/fanclub/index.html
11. 「デスパレートな妻たち」「デスパレートな妻たち2」(海外ドラマ。「デスパレートな妻たち2」はNHK衛星2・毎週水曜放送中)
12. アルフォンソ・キュアロン監督「トゥモロー・ワールド」(原題:『Children of Men』)
13. 宍戸淳監督「彩雲国物語」(アニメ版・NHK衛星土曜日9時〜)
14. 西尾維新ネコソギラジカル(下)青色サヴァン戯言遣い」(講談社ノベルス
15. 「桃井はるこの超!モモーイ!」(文化放送土曜日深夜28時〜29時)
16. アンドリュー・ニコル監督「ガタカ
17. 定金伸治×乙一×松原真琴「とるこ日記」(ウェブで公開ののちに単行本化された珍道中記。集英社)単行本中にある秘密のパスワードを入力すると、ウェブ上の全文が読めるようになっています。→http://j-books.shueisha.co.jp/turkey/
18. 宮崎駿監督「星をかった日」(ジブリ美術館限定上映)
19. 「ER IX」「ER X」「ER X I」(海外ドラマ。『ER X』はNHK総合で放送中、『ER X I』はNHK衛星2で再放送中)
20. 有川浩(ありかわひろ)「図書館戦争」(メディアワークス
21. 小島アジコとなりの801ちゃん」(となりのやおいちゃん・宙出版(おおぞらしゅっぱん))http://indigosong.net/
22. 三浦しをんまほろ駅前多田便利軒」(文藝春秋
23. スピルバーグ監督「ミュンヘン
24. 加戸誉夫監督「武装錬金」(アニメ版・TV東京)
25. 「堀江由衣の天使のたまご」(文化放送
26. 冲方丁(うぶかたとう)「マルドゥック・ヴェロシティ」1、2、3巻(ハヤカワ文庫JA
27. 石原立也監督「Air」(TVアニメ版・京都アニメーション製作)
28. Pallet「Burning Express〜爆走★萌え特急〜」『マキシシングルCD『SWEET★SPICE』収録)(ウェイブマスター)
29. 深見真ヤングガン・カルナバル そして少女は消えた」(徳間Edgeノベルス)
30. 桜美かつし監督「よみがえる空」(航空自衛隊を題材にしたTVアニメ)
31. 町山智浩「ストリーム コラムの花道」(火曜日放送・TBSラジオ14時〜約20分間)http://tbs954.cocolog-nifty.com/st/cat5524562/index.html
32. 西炯子(にしけいこ)「ひとりで生きるモン! 2」(徳間書店
33. 八束澄子(やつかすみこ)「わたしの、好きな人」(講談社)この日報での感想もご参照ください。→http://d.hatena.ne.jp/avetikkom/20060630
34. 「唐沢俊一のポケット」(TBSラジオ金曜夜21時〜22時)http://tbsradio.cocolog-nifty.com/pocket/
35. 西尾維新ザレゴトディクショナル」(著者自身による『戯言シリーズ』解説本。講談社ノベルス
36. 宮崎駿監督「水ぐももんもん」(ジブリ美術館限定上映)
37. 岸本斉史(きしもとまさし)「NARUTO」(集英社
38. 「伊集院光 深夜の馬鹿力」(TBSラジオ月曜深夜25時〜27時)http://tbs954.cocolog-nifty.com/st/cat5713348/index.html
39. モーリー・ロバートソン「アーリー・モーリー・バード」(JWAVE日曜朝5時〜6時)
40. 勝谷誠彦(かつやまさひこ)「ストリーム コラムの花道」(水曜日放送・TBSラジオ14時〜約15分間)
41. 桃井はるこ「Enter!」(とらのあな専売CD・エイベックス)
42. カート・ウィマー監督「ウルトラヴァイオレット
43. 「ストリーム ブックレビュー 豊崎由美担当週」(毎月第1・第3水曜日、隔週放送・TBSラジオhttp://tbs954.cocolog-nifty.com/st/cat5713348/index.html
44. 雑誌「アームズマガジン」(ホビージャパン
45. ロバート・サブダ「Alice's Adventures in Wonderland」(飛び出す絵本)http://www.amazon.co.jp/Alices-Adventures-Wonderland-Adaptation-Illustrated/dp/0689847432/sr=8-1/qid=1167789676/ref=sr_1_1/503-2101496-0591913?ie=UTF8&s=english-books
46. 小堺一機関根勤コサキンDEワァオ!」(TBSラジオ土曜深夜24時〜25時)
47. まんがアンソロジー「日本ふるさと沈没」(徳間書店
48. 神山健治監督「攻殻機動隊S.A.C Solid State Society」(プロダクションI.G制作)
49. 「エヴァンゲリオン初号機・山下いくとオリジナルカラーバージョン」(リボルテック・シリーズ/海洋堂ガイナックスのネット・ショップ『EVANGELION STORE』専売)
50. 「おいでよどうぶつの森」(任天堂DSソフト)
51. KOTOKOUZU-MAKI」(ジェネオン
52. トイガン・SIG P226(東京マルイ
53. 雑誌「フォーサイト」(書店販売なし、定期購読のみ。新潮社)http://www.shinchosha.co.jp/foresight/
54. 「久米宏のCAR TOUCH!!」(パソコンテレビ「Gyao」・「ライフ」のカテゴリー)http://www.gyao.jp/life/cartouch/01/
55. GUNNER「ガナー」 VOLUME2―THE MILITARY DVD MAGAZINE (2)(冊子つきDVD)
56. 松永伍一「いわさきちひろ 子どもに夢をたくして」(講談社火の鳥人物文庫8)
57. 朗読「講談社ラジオブックス」(TBSラジオ・平日午後23時40分から)「いわさきちひろ 子どもに夢をたくして」は、この番組の朗読で知りました。
58. エロビジュアル系バンド「黒薔薇保存会」の一連の活動


ほんとはコミケなどで買った同人誌やグッズも入れたいけど、その都度書いている日報をご参照ください、ということで。だってめんどくさいんだもん(爆発)。


小島アジコとなりの801ちゃん」は、さいしょウェブで公開されていた私小説的まんがの単行本化。傑作。ほんとに笑ったなー。まずまんがそのものが巧い! たとえば絵のレベル。やればもっと巧くできるんだろうけど、適度に力を抜いている感じもまた素敵。801ちゃん、ほんとにええ娘さんやないか。大事にしたってやー。わたしも801ちゃんみたいな腐女子な、いえ、知的かつ冒険婦人な恋人が欲しいです。チベくん(ウェブ公開時の著者名)が心底うらやましく思えます。


自身の作品「BECK」を超えたかとも思わせる、自他共に認める天才・小林治監督の超意欲作、TVアニメ版「パラダイス・キス」もぜひ入れたかったけど、今年になって見たのは見逃していた#1だけだからなー。でもやっぱ入れちゃおっかなー。うーん悩ましい。


超傑作ドラマ「プリズン・ブレイク」を8位にしなければならぬというのは本当につらい。本来ならば2位くらいに来るはずなのだが。海外ドラマだと、某優秀な若きクリエイターからぜひ見るように強く薦められている「LOST」が、来年のゴヤ大賞に入ってくるかもしれませんね。いまから期待してます。でもまだ『24』-TWENTY FOUR-のIVシーズンさえも途中までしか見てないのよ。時間の使い方を真剣に考えなければなりません。「『超』整理法 時間編」を再読しよう。


♪かっこいい男と ♪かっこいい女と 12/22放送分「唐沢俊一のポケット」でかかった曲「かっこいいブーガルー」(渚ようこ×半田健人)はちょーかっこよかった。感動しました。なんていい番組なんだ。


八束澄子「わたしの、好きな人」は心あたたまる&ベリイ・ヘビイな小説。小説の中のある設定が、わたしのツボに大ヒットしました(ヒント:有名アニメ監督の持ちネタ)。このストーリーでこれを出すのかい! って感じ。心底まいったぜ。


「ER IX」から、久しぶりにERを見始めました。よくマンネリにならねえな。凄いよほんとこのシリーズは。第4シーズンくらいまでは見ていましたが、ブランクをつくったのを激しく後悔しています。たとい蝸牛の歩みとて、これからDVDで追っかけて全篇欠かさず見るつもりです。


攻殻機動隊ソリッドステート・ソサエティ」、映像はたいへんに素晴らしかったけど、ひるがえってお話のおもしろさがあのレベルではねー。制作者にはアレで満足してもらっては困りますですよ。「ゴヤ大賞」に入れるかどうか迷いましたが、まあご祝儀ということで。身銭切って雨の中六本木ヒルズまで見に行ったんだから言いたいことは言わせてもらうぜ。


雑誌「アームズマガジン」は、特に「サイドB」が楽しい。そーいや今発売中の号には松本規之のイラストコラムがない! ショックでした。おれはあれを心の支えにしているのに!


「アーリー・モーリー・バード」はいろいろと勉強になりました。モーリーの言うことを全面的に信じるわけではないですが。


TVアニメ版「BLACK LAGOON」はとにかく「ロベルタ篇」が凄まじかった。じつに巧い脚色と演出。このエピソードに関しては原作まんがを超えていましたね。「セカンド・バラージ」での双子篇は、ちょっと過大評価がなされているような気がする。残虐描写をもっと抑制したとしても、さらに深いところまでグイっと踏み込めたはず。残念。


桃井はるこの超!モモーイ!」はじつに良いラジオ番組。DJとしのモモーイ、そしてメロディー・メイカーとしての桃井はるこの素晴らしさを再認識させてくれました。シングルCD「さいごのろっく」に収録されているカバー曲「うしろ指さされ組」は特にすごい。熱いロック・スピリットを感じる。
勝谷誠彦の言説は、なんか毀誉褒貶が激しいらしいですが、わたしはスキです。とくにこのラジオ番組。ラジオ、といってももっぱらポッドキャストで聴いています。そのせいで毎回サザン・オールスターズの曲を聴けずじまいですが。著作権ってめんどくさいですね。


2006年はなんと言ってもアニメ版「時をかける少女」に尽きるかな、と思っていましたが、年末になって滑り込むように無料配信が開始された「キャットブルー:ダイナマイト」にはヤラれた。圧倒されました。「リベリオン」「ウルトラヴァイオレット」のカート・ウィマーに見せてやりたいよ。世界中どこに持っていっても恥ずかしくないハイレベルな作品。やろうと思えば芸術的作品を作れるのに、あえてバリバリの大衆芸能路線を走り続けるロマのフ監督はえらい! タイトルからして「ダイナマイト」だもんな。わたしはいーかげんオヤジなので、イントロのさいしょのショットで涙がにじみましたよ。




↓以下「CATBLUE:DYNAMITE」のネタバレあり。未見のかたは本篇をごらんになってからお読みください。
イントロの字幕で「ジェミニマン」って出たのには参った。これって当然、海外ドラマ「透明人間ジェミニマン」のことですよね。わたしは記憶力に問題があるのでストーリーは忘れていますが、透明人間モノの中でもかなり設定の使い方がとてもうまかった作品、という印象が残っています。