攻殻機動隊S.A.C. Solid State Societyオン・スクリーン

Earl Boxアールボックスさんのサイトでしたか、スクリーンでの上映がある、との情報を得て六本木ヒルズOVA攻殻機動隊S.A.C. Solid State Society」を見てきました。
20:30開演という遅いスターテッド(バツラジ風のいいかた)です。残業を少しこなしたあとでも間に合うという配慮でしょうか、オトナの時間です。わたしは定時で上がれたので、ヒルズの向かいにあるサイゼリヤで夕食を(安く)済ませ、「図書館内乱」をひとしきり読んでから会場であるTOHOシネマズに向かいました。


チケットは事前にファミリー・マートで購入済み、全席指定なので開演時刻直前に会場に入りましたが、さすが世界のゴースト・イン・ザ・シェル、観客はみな熱くってすでに満杯に近い状態でした。わたしの席はなんと最前列から2番目のB列、スクリーンを左上に見上げる位置。画面がゆがんで見えます。チケット入手が遅かったのかしら。A列は幅が短いのでわたしの前には席がありません。事実上の最前列です。正直言ってかなり見づらい場所だなあ、でも足を伸ばせるからラクでいいか、などと思っているうちに開演時刻です。


……わたし、この作品および上映に関してまったく事前の知識がなかったので、OVA だから80分くらいのもので、それを淡々と上映するだけ、と思い込んでいました。
開演時刻になったとたん、スーツ姿の青年が現れてニッポン放送のアナウンサーと自己紹介し、「……1時間40分の作品です」などと言う。うお、けっこう長いじゃん、と思っているとアナウンサー氏、「では登壇するかたをご紹介……」などと言う。えっ、舞台はないけど(^^)舞台あいさつがあるの!? と驚くわたくし。今回の上映が「東京国際映画祭」の一環だったことを完全に失念していました。ちゃんとチケットにも印字してあったのですが。
ゲストの登場順に書くと、プロダクションI.G石川光久、素子役の田中敦子、バトー役の大塚明夫、そして神山健治監督。……かぶりつきですよみなさん! ゲストの姿が間近です! B列でほんとに良かった! 田中敦子びっじーん! 大塚明夫かっこいい! PAがいらないと思えるほど良い声! シビれました。神山監督は……なんかラフな感じ(^^)。アナウンサー氏、「DVDは大塚さんの誕生日に発売されます。みなさんmixiやブログでぜひ宣伝を」という意味のことを言って場内を沸かせます。
A列に座っていたのはみなマスコミのひとでした。ゲストのあいさつののち、ひとしきり写真撮影が続きます。うひゃー、これが記者会見ってヤツ? かっこいいー。上演前のシメのあいさつは、DVD発売日がお誕生日、ということで(?)大塚明夫。具体的には内容は忘れちゃったけど、ほんとにこの作品に入れ込んでいる感じが伝わってきて感動しました。いやほんと足を運んでよかった。たった1000円でライブの官能を得られました。ラッキーデーですよ。


かんじんの本篇ですが……ストーリーは正直言って密度が低いです(^^)。わたしの好みではありませんでした。きわめて現代的なテーマが前面に出ていますが、セリフでの説明が多いのが不満。そして、そのテーマが果たして「攻殻」というワクを必要とするのか? と思いました。
しかし! 石川プロデューサーのことばによると「3億6千万円」かかったそのビジュアル要素は素敵です。魅せられました。クルマやロボットなどのデザインも素晴らしい。このシリーズのウリである銃撃戦も良いです(^^)。画面を見るだけでも絶対に時間を割く価値があります。DVDが発売されましたらぜひぜひ。


しかし、「ソリッド・ステート」とはまた懐かしい響きのする言葉だわ……。

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society [DVD]

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