ライトノベル完全読本2 感想01

ライトノベル完全読本2」チラと読む。秋山瑞人夢枕獏対談から引用↓

秋山瑞人)「小説を書こうとしている人たちのサイトを見ていると、マーケティング論みたいな話をしているんですよ。この人たちは編集者になりたいのかな? と思ってしまいます」

だそうですよ。


066ページに「公務員って副業禁止じゃあ……」ってあるけど、本を出すのはオッケーですよね? 森博嗣みたいに……と思って兼業作家さんのサイトを見たら、うーん、なかなかにたいへんそうです。公務員との兼業作家はしがらみがいろいろとあるみたいですね……。世間的な通り相場の良くないライトノベルだとまたなおさらか。表紙イラストだけで判断されて「なんだこの半裸の女の子は! 却下!」とか。ライトノベルはぱんつはいてなかったり撲殺とかもあるし。いずれ「外貨を稼げるコンテンツだから公務員もかまわずどんどんやれ!」となるのかもしれません。130ページ「台湾イラストレーターの難題」によると、少なくとも台湾ドルは稼いでるみたいです(^^)。 それとも台湾との貿易って米ドル払いなのかしら。
「うさみみらいとのべるのーと」。文豪・氷室の「クララ白書」、新装版って、書き直されているのか! 初めて知りました。新装版も読まないと。「クララ白書」、主人公のしーのが自嘲的に「がきんこ」って言いかたするのがすっごく好きなんだけど、あそこ直されちゃったかなあ……。
つづけて「伝説の少女小説作家・氷室冴子とは?」読む。まさしく「怒濤のストーリー展開」が氷室の特質のひとつ。リメイクなれど新連載をする、とある。あまりのうれしさに倒れました。わたしは「海がきこえる」からの遅れてきたファンなので、このコラムにあるように無理解な教師と闘うほどの熱さは残念ながら持てませんでした。うらやましい。トクマノベルス「銀河英雄伝説」の裏表紙に田中芳樹の影響を受けた作家群をさして「田中学校」と呼んでいるが、ならば「氷室学校」もあるはず。氷室冴子はおよそ欠点のないワンアンドオンリーの「完全小説家」である。「冬のディーン 夏のナタリー」など、中断しっぱなしのシリーズが再開されれば、だけど(TT)。

ライトノベル完全読本 Vol.2 (日経BPムック)

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