銀の海 金の大地

愕然! 大傑作ファンタジー氷室冴子銀の海 金の大地」(コバルト文庫)でさえ、もう巻によっては版元品切れだという! ホント日本はこのままでは滅びますよ! ……このホトケのゴヤさんももう怒った。あえて汚い言葉を使って挑発する! はっきり書く! おれは無学で鬼畜な工員だからほんとはデスマス調なんかで書くのはかったるいんだよ! おのれらに告ぐ! おまいらいくら強烈におもしろいからって「マリア様がみてる」ばっか読んでないで氷室冴子も読みやがれ! ……古書肆でも、図書館でもいいから、お願いですからお読みくだされ……。稀代のストーリー・テラー、傑出したキャラクター・メイカー、氷室冴子を読まないのは、人生の幸福の半分を失ってるのと同じなのです……。くすん。←気が弱い
そーいや、氷室の「なんて素敵にジャパネスク」、たいていラブコメって紹介されるけど、ストーリーの基本はミステリなんです。……名探偵・瑠璃姫が持ち前の知力と行動力とで難事件をつぎつぎ解決する冒険譚。ただ解決に至る過程で、さまざまなひとびとの悲しみ、苦しみが暴かれていき、姫自身の心が深く傷つくこともしばしば……。ことほどさように作家の意図は読者には伝わりにくい、ということか。まあ伝わらなくても、たといまちがって伝わったとしても読者が楽しめるようなつくりになっているのは傑作の条件。作品として成功している証しです。わたしだって正直言えば、新本格読むときはあくまでキャラ萌えで、トリックなんてどーでもいいです。例によって頭に血がのぼって話がズレたので、このへんで。
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氷室冴子作品、とくにこの「銀の海 金の大地」は、さいきんになってからの、いわゆるライトノベル読者にとっても、非常に楽しめるものと思われます。プロ・アマ問わず、娯楽作品の創作に携わるかたの必読書、とも思います。これほどの傑作が簡単に入手できない状況を、たいへんに残念に思います。>