恐怖奇形人間

さて、問題の石井輝男監督「江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間」です、奥様。わたし「映画秘宝」でスチル写真は見たことありました。なんか暗黒舞踏みたいなのが写っているので、エログロナンセンスでアングラで、怪奇と幻想なのかと思っていました。「パノラマ島綺譚」が原作であることさえ知りませんでした。不勉強を恥じています
見てみたら、落語みたいなギャグが入ってる。たしかに「ナンセンス」ではありました(^^)。前半は意図的にユーモアを盛り込んでるけど、話が進むに従って、どんどんとしっちゃかめっちゃかに……。原作からさほど離れた内容ではないのに、なぜこんな映画に……? 何度もスクリーンを指さして「えーっ!?」と叫んでしまいました。乱歩先生は草葉の陰でなんとお思いでしょうか(^^)。
江戸川乱歩の『陰獣』」がお行儀の良い映画に思えてきます。「江戸川乱歩の『陰獣』」とくらべると、完成度はナニですが、愛すべき怪作と言えます。「キル・ビルVol.1」や「ウラ関根TV」のファンは必見です。今の本邦の基準だとたしかにはげしく差し障りがある内容なので、ソフト販売や放送がムリなのがとても残念です。
……奇形やキチガイくらいかまわねえじゃねえか、こういうのを見せて免疫つけないから、いまのこどもはすぐにキレて、エログロナンセンスでアングラで、怪奇と幻想なことをしでかすんだよ! と暴論が頭にムクムクわきますけど。
アヌトパンナ・アニルッダ↓という映画批評サイトを最近拝見してます。とても勉強になります。
http://members.at.infoseek.co.jp/anutpanna_/
上記のサイトで知りましたが、「悪魔の刑事まつり」という短篇映画上映会が開催されるんですね。「刑事(デカ)まつり」の第一回は見たのですが、正直、うーん、という感じでした。でもこれはおもしろそう。そういえば、ベン・キングスレーが出てる「サスペクト・ゼロ」は強いて言えば「デスノート刑事」だよな(^^)。