レインツリーの国

有川浩レインツリーの国」読む。海外ドラマ「白バイ野郎ジョン&パンチ」で、ホルモン異常のために背の低いひとに向かって、ジョンが言ったセリフ、「普通のひとにも思いやりを持ってください」ってのを思い出しました。筆者はあとがきで「社会的主張のための本にあらず」と書いてあるけど、やっぱり啓蒙の光が輝いてますよ。感服。あと、ふつうのひとが、徐々に文章が巧くなっていく過程を描くのが巧い。この技術にもうなりました。


いつになったら銃撃戦が? とは思いませんでしたが、作者の言う「飛び道具」がなくともじゅうぶんに魅力的な世界観。じぶんにもこういう出逢いがあるといいなあ……。と夢想させる力がある。パワフルなラブ・ストーリー。「図書館内乱」と合わせて読むとより楽しいです。