柳生武芸帳

NHK衛星2から録画した稲垣浩監督「柳生武芸帳」見る。うわ! お、おもしろい! 不勉強で、この監督の名前は今回初めて知りました。
出演陣も豪華。鶴田浩二や、世界の三船敏郎がニンジャ役とは! このコンビは岡本喜八監督の痛快なギャング映画「暗黒街の対決」でも同じだったかしら。うわ平田昭彦も出てるよ。
ミフネはしかつめらしい顔でニンジャを演じますが、そのキャラじたいはいたってチャーミング。それゆえロマンチックなサイド・ストーリーもあります。
「三つ集まると天下に一大事が起きる」という巻物、柳生武芸帳の争奪戦。古典的プロットですが、それゆえの強さか、テンポのよさとセリフの美しさのためか、つぎつぎと繰り出される映像的官能ともあいまって、うなりながら見ました。
とはいえお話の展開はちょっと強引だし、「あれっ、あのひとや、あの件はどうなっちゃったの?」というほころびもありますが、見ている最中はまったく気にならない。大衆芸能はすべからくこうでなくてはならぬ。翌日放送の続編も録画してあります。


原作は五味康祐(ごみこうすけ)。五味康祐の小説って、例によって不勉強だもんで「ザ・おんな刑事(デカ)」しか読んだことがありません。なぜ読んだかって? もちろんタイトルに惹かれて、です。ははは。タイトルはちょっとアレですが、勉強になりましたよこの作品。以前よく映画館で流されたCMのおかげもあってか、本邦でもすっかり有名なデ・ビアスですが、その名前を最初に知ったのはこの小説です、わたし。国際ダイアモンド・シンジケートのこととかもね。