レクサスのTVCM

レクサスのTVCMを見ていて、というか聴いてどびっくり。クラナドの「ハリーズ・ゲーム Theme from Harry's Game」が使われている。選曲したひとのセンスのことを、しばし腕を組んで考える。以下、うろおぼえで書いています……。
♪「ハリーズ・ゲーム」は、ジェラルド・シーモアの冒険小説「暗殺者のゲーム」を原作とする、英国の単発TVドラマ「ハリーズ・ゲーム」の主題曲。バンダイから出ていたんだったかな、ドラマが始まる前に早見優がナビゲータを務める(!)ビデオソフトで見ました。IRA非公然軍事組織に潜入した英国兵士の孤独な戦いを描いたドラマ。わたしの見る限り、ほんとにベルファストで撮影されているみたい。なんたってジェラルド・シーモアの小説が原作だから、明るい部分やコメディ・リリーフなんて絶無です。

妖精の詩~マジカル・リング

妖精の詩~マジカル・リング

ジェラルド・シーモアは「冒険小説作家」の範疇なのでしょうが、その作品は純文学に半歩踏み込んでいます。わたしは田中芳樹銀河英雄伝説」を読んで衝撃を受けて以降、読書傾向がガラリと変わってしまい、それまでシコシコと読んでいた、通り一遍等の、「逃避のメディア」としての性格が強い凡庸な冒険小説を一切受けつけない身体になってしまったのですが、ジェラルド・シーモアだけは読める。そんな作家です。

高級車の宣伝音楽として選曲したひとは、アイルランドのバンド、クラナドによる♪「ハリーズ・ゲーム」がどういう背景を持ってつくられた音楽であるのか、わたしなんぞよりも豊富な知識、深―い深―い見識が、あったのでしょう、きっと。単に「良い曲だから、かっこいいから選びました」なんてことは絶対にない、と信じます。……まあ音楽は音楽として単品で楽しめば良いわけですからね。背景なんぞは関係ない、といえばまったくそのとおりですが。
↓映画の紹介 allcinema ONLINE
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=18500

IRAベルファストで思い出した。「キャル」っていう映画。わたしは心の中でひそかに「北アイルランドの『めぞん一刻』」と呼んでいます。若きIRA兵士が未亡人へつのらせる儚い愛の物語。
……あっ! 検索して初めて知った。未亡人はの役は、TVドラマ「第一容疑者」シリーズの警視、ヘレン・ミレンだったのか。なんてこったい。傑作、とまでは言わんけど一生涯心に残る映画。ラストシーンがいいのよまた。ちなみに、キャルCalはケイレブCalebの愛称。ホラ「エデンの東」でジェームズ・ディーンがやった役と同じ名前なのさ。
allcinema ONLINE
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=5547